2 LDとその他の障害(知的障害、ADHD、高機能自閉症)
右の図は、LDとの鑑別診断が必要な子どもを図示したものです。LDを見分けようとすると、まず問題になるのが、知的障害との鑑別診断です。後に述べるブライトLDの考え方でも述べますが知的能力の低いLD群も実際には多く、知的障害であるという場合、IQで言うとおおむね70以下となりますが、この境目にいる子どもが多いのも現状です。一概にLDとも知的障害とも言い難い子どもです。より厚い教育的援助が必要な子どもと掟え、LD的部分には、LDの考え方をうまく使う必要があります。
ADHD(注意欠陥・多動障害)は、行動と注意を中心とした障害ですが、行動・注意のコントロールが授薬で可能になるケースもあり、その反面投薬でのコントロールが効かない子どももいます。小児神経科医、児童精禅科医と相談して教育を進めていく必要があります。また、その半数以上がLDを合併しており、この点を十分捉えておく必要があります。
LDではないかと相談を受ける子どもの中には、広義に広汎性発達障害(または自閉性障害)と呼ばれる高機能自閉症牟アスペルガー症候群の子どもも含まれています(この2つを合わせて高機能自閉症と呼ぶ場合もあります)。幼児期にこだわりなどの自閉的特徴を示し、それが軽減しており、知的にも高く、コミュニケーションもとれないというほどではありません。アスペルガー症候群の子どもではむしろしやべりすぎるという問題を持っています。LDとの基本的な違いは、学習上の問題はさほどではなく、むしろLDでは二次的な問題である社会性により問題を多く示します。一人で孤立している、他者の心情が理解できない、自己中心的でわがままであるといったことで、集団から逸脱しやすく、先生を困惑させることが問題の中心です。
この中にも説明している語用論の障害が顕著で、この面の問題が大きい場合にはLDよりも高機能自閉症を疑う方がよいかもしれません。診断は、基本的に児童精神科医領域になります。
これらの違いを知っておく必要は、診断によってADHDのように治療が可能な場合や、対処の方法が違ったり、将来を見据えると、教育で重点をおく点が異なってくるからです。
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